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Quartus 21.1でのEclipseの問題について


Quartus 19.2以降、21.1.1までのバージョンで確認されている問題として、Nios II Software Build Tools for Eclipseが起動しない問題があります。スタートメニューにもEclipseは登録されていますが、スタートメニューからの起動も、Quartusからの起動もできません。さらにはNios2CommandShellも起動しません。これらの問題に対処していきます。



Quartusはインストールされているものとします。この状態でEclipseはインストールされていないようです。別途Windows用のSclipseをダウンロードしてインストールした後、"Nios II Software Build Tools for Eclipse"として動作するようにパッチを当てます。

参考資料: https://www.terasic.com.tw/wiki/Getting_Start_Install_Eclipse_IDE_into_Nios_EDS

1)Eclipseのダウンロード

まずはWindows用のeclipse https://www.eclipse.org/downloads/download.php?file=/technology/epp/downloads/release/mars/2/eclipse-cpp-mars-2-win32-x86_64.zip を右クリックして名前を付けてリンク先を保存を選びダウンロードします。



2)ダウンロードしたzipファイルの展開

ダウンロードフォルダをエクスプローラーで開き、eclipse-cpp-mars-2-win32-x86_64.zipをC:/intelFPGA_lite/21.1/nios2eds/binに展開します。(21.1のところは実際にインストールしたバージョンによって異なります)




3)フォルダ名の変更

フォルダ名がeclipseになっていますので、これをeclipse_nios2に変更します。




4)Nios用のパッチを当てる

C:/intelFPGA_lite/21.1/nios2eds/binフォルダ以下にeclipse_nios2_plugins.zipがありますので、これをeclipse_nios2フォルダ内のファイルを上書きします。



以上で、"Nios II Software Build Tools for Eclipse"が起動できるようになります。ただし、まだ起動できるだけでビルドできません。"Nios2 Command Shell"も動作しません。動作させるには引き続き WSLにUbuntuをインストールする必要があります。



5)WSLを有効にする

WindowsPowerShellを管理者権限で実行して、WSL(Windows Subsystem for Linux)を有効にします。WSLとはWindows上でLinuxを動作させるための実行環境のことです。以前のQuartus/Eclipseではcygwinを使用していましたが、Quartus Prime 19.2以降ではWSLを使用しています。したがって、WSLに対応しているWindows10以降で実行可能です。Windows7は使用できません。





WSLを有効にしたら、"y"を押して再起動します。

5)Ubuntu18/04LTSをダウンロードする

マイクロソフトストアからUbuntu 18.04 LTSをダウンロードします。Microsoft Storeアプリの取得(無料)をクリックします。ダウンロードが完了したら"開く"をクリックするとインストールされます。




インストールされたらまず、ユーザー名とパスワードを設定します。パスワードは後にソフトウェアをUbuntu上にインストールする際に必要になります。



以下のコマンドを打ち込みOSを最新の状態にします

$ sudo apt get update && sudo apt get upgrade



次いで以下のコマンドでwsl,dos2unux,makeをインストールします

$ sudo apt install wsl
$ sudo apt install dos2unix
$ sudo apt install make




これで"Nios2 Command Shell"が起動できるようになります。Eclipseのビルドもできるようになります。
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